GravってどんなCMS?2015年度版

具体的にフラットファイル CMSのGravがどんなCMSか紹介。公式サイトとドキュメントと補足説明です。2015年度版。

GravってどんなCMS?2015年度版

以前書いた『GravってどんなCMS?』から Grav も更新が進み、 機能も増えたので改めて紹介(2015/09/01 現在)。 以前の記事と重複する部分もありますが、 ご容赦を。
他のフラットファイル CMS との比較は『フラットファイルCMSを比較してGravにしました』をお読みください。

追記(2016/3/12)

Gravのインストール方法から管理パネルを使った基本的な設定・使い方、 テーマのカスタマイズ方法までの連載を書きました。

Gravの特徴は?

  • フラットファイル CMS
  • 記事は Morkdown 記法
  • Web 上で管理できる管理プラグイン(日本語設定可能)
  • 使い方に合わせたデザインのパッケージが、 15種類以上
  • インストールは Zip ファイルの解凍してアップロードするだけ

フラットファイル CMS って何?

Grav はフラットファイル CMS(データベース (SQL など) を使わない軽量 CMS)です。 フラットファイル CMS は以下のメリットがあります。

  • 使用するサーバは、 サーバーサイド・スクリプト(PHP など)さえあれば OK
  • データベース不使用のため、 高速
  • バックアップやサーバの引っ越しが楽

高機能 CMS の(WordPressJoomla!)は大手サイトに向いていますが、 単純な小規模サイトには不要な部分が多く、 それらを削ってよりシンプルで高速化を目指した CMS です。

Markdown って何?

Grav は記事が Markdown ファイルになっています。 簡単に説明すると Markdown 記法は、 もともと HTML の装飾(<h1>とか<strong>とか)が見難くてつけるのめんどくせーから、 分かりやすくて簡単に付けられるように書こうぜ、 って方法です。 書き方はモノによって多少方言がありますが、 Wikipadiaに載っている書き方が基本になっていて、 余り変わりません。 Markdown ファイルは中身はただのテキストファイルなのでオフラインでも、 好きなエディタでいつでも記事が書けます。

管理プラグインって何?

Grav は他の高機能 CMS と同じように Web 上でサイトの構成やプラグインの設定、 ページの作成 ・ 編集 ・ 削除などができる管理プラグインがあります。 管理プラグインは日本語設定が可能で、 より便利に使えます。

パッケージって何?

Grav はテーマとプラグインがセットになったスケルトンタイプのパッケージが15種類以上、 テーマだけなら25種類以上あり、 プラグインは65種類以上あります。 Grav の開発は、 Joomla! などのテンプレートを作成・販売している RocketThemeGitHub 上で手がけています。 テンプレート販売をしているだけあって、 クオリティの高いデザインが選べます。

インストールって、 どうやるの?

Grav は PHP 5.4 以上のサーバであれば、 インストール可能です。

追記(2015/12/21)

GRAV 1.0.6以降から最小要件が PHP 5.5.9以上になりました。

スケルトンから、 デモサイトを見て気に入ったものをダウンロードして、 Zip を解凍して FTP でサーバにアップロードするだけでデモサイトと同じものが作れます。 各ページのURLは、 フォルダ名(英数字とハイフン・アンダーバーのみ)が使用されるので、 ユーザフレンドリーで SEO 的にも有利です。 また、 管理プラグインからバックアップもボタンひとつででき、 ローカルに保存するにもフォルダ一つをダウンロードするだけなので、 データのバックアップと復元は簡単です。

Gravを使ってみて

インストール・移行が簡単

解凍して FTPで サーバに上げるだけです。 テスト環境から移行するときも書いた記事そのまま Grav ディレクトリごとアップロードするだけでした。

記事のソートができる

記事はフォルダ名が URL になりますが、 フォルダ名の先頭の数字.は URL では無視されるので、 「数字.タイトル」でフォルダを作れば記事順でソートできます。

軽量

このサイト全部(PHP、 テーマ、 記事、 画像など)で 11MB しかないので GoogleDrive に入れておけます。 バックアップと同時に、 サイトのカスタマイズから記事を書くまで場所を選ばずできます。 管理プラグインがなくてもいつでも編集できるので、 ローカルで十分ともいえます。

テーマの編集が簡単

Twig と Sass で書かれているので部品の使い回しが可能です。 変数による色の一括変更もできます。 テーマの継承もできるので、 既存のテーマから少し変えてもテーマのバージョンアップに対応できます。

予約投稿が楽

ページの予約日付を投稿したい日にしておけば、 自動的に公開されます。管理プラグインから、 プレビューも可能です。

まとめ

小規模サイトには十分な機能の CMS だと思います。ただ単にブログを作るだけなら、 /user/config の yaml ファイルと /user/pages の Marddown ファイルを編集すれば OK です。 Grav は開発当初から、 簡単・高速化・柔軟性 を目標にして、 ロードマップも明確なので、 開発は続いていくと思われます。 あとは、 日本人ユーザーが増えてくれれば日本語での解説も増えてくれればいいな、 と。

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